第18回ポストM&A研究会の活動レポート

2022-10-01

株式会社モスフードサービス 取締役上席執行役員 経営企画本部長 笠井洸氏 講演

本日のテーマ「モスM&A再挑戦への道のり~事業会社の目線と、元コンサルの目線から~」

今回は、株式会社モスフードサービスの笠井さんをお招きしました。元経営コンサルタントとして、現在の会社に入社し、M&Aの検討に携わっていく中で得られた教訓や、M&Aを推進していく際のポイントについてお話いただきました。

当日の内容をダイジェストでご紹介いたします。

 

モスフードサービスのM&Aの歴史
 まず、創業者は非常に大きなM&Aのビジョンを持っていました。他の外食企業で創業者として社長をやられている方もそうですが、やはり創業者は、創業期の成長速度をそのまま維持したいと考える方が多いため、創業者が舵取りを続けた外食企業の中には、大きなM&Aを実行して、外食の一大コングロマリットになった企業もあります。弊社も創業者がいた当時は、そのようなビジョンを持っていました。
 創業者のM&Aビジョンは、国民の日常食である「和洋中」を押さえるというものでした。モスバーガーが創業したのは1972年ですが、その後、ラーメンや中華料理を提供する「ちりめん亭」をオープンして、一時期は200店舗までいきました。また、上場後には、牛丼チェーンの「なか卯」にも資本参加しました。しかし、1997年に創業者が急逝したあと、「ちりめん亭」も「なか卯」も売却することになりました。やはり、創業者が事業を引っ張っている時期は良かったのですが、残ったメンバーがそれと同じような熱量で事業を推進しきれなかったのが、売却することになってしまった要因の1つではないかと思っています。
 一歩引いて自社を見てみると、やはりその会社のM&Aの歴史を知ることは非常に大事だと感じました。私は元々経営コンサルタントをしており、様々な会社にM&Aの提案をしていましたが、今どき「うちはM&Aは絶対にしません」という会社は無く、どの会社でも、検討の余地は少なからずあります。それでもなかなかM&Aに向けて動けていないのには、それなりの理由があるはずで、それを知るためにも、その会社のM&Aの歴史を紐解くことは必要なのではないかと思っています。

 
※個別事例に関する講演内容は、割愛いたします

 
参加者との質疑応答
 
Q
「取締役会や経営会議でM&Aをテーマにした議論をしているということですが、外食産業自体がM&Aを通じて規模を拡大していく業界ということもあって、経営陣も大前提としてM&Aが必要という認識を持っているのでしょうか?消費財・食品メーカーのような会社だと、経営会議のような場でM&Aについての議論をするイメージが湧かなかったので、モスフードサービスさんの場合には、M&Aが必要という空気が元々あるのかと思いました。」

A
「たしかに、M&Aが必要という前提はあったように思います。過去にさまざまな失敗はしていますが、外食産業はM&Aが多いことは事実ですし、そのオプションを持っておく必要性は、社内の共通認識だったのかもしれません。」


「まずは右脳で良し悪しを判断するというのは、とても重要だと共感したのですが、一方で、特に欧州北米の方の場合、非常になりきるのが上手いので、第一印象が良くても、実際働いてみたら違ったというようなこともあるかと思っています。そういった、第一印象からさらに踏み込んで相手を理解するためにどうすべきか?について、何か考えはありますでしょうか?」

A
「弊社の場合は、そこまで大きなクロスボーダーのM&Aをしたことがあるわけでは無いのですが、似たようなケースが海外展開時のJV設立にも当てはまります。最初会ったときには、モスフードサービスの理念にも共感してくれて好印象だったものの、実際にオペレーションをしてみたら全く回らなかったというケースもあります。そこで、チェックすべき事項をリスト化することで、左脳を使った判断とのバランスを取るようにしています。」

Q
「新業態をオーガニックで作るというのも、経営企画で主導しているのでしょうか?」

A
「新業態の開発と運営は、それを専門に行う事業部が担っています。」

以上

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