2026-01-01
1/23(金)朝8:30~10:00@ZOOM
PMIにおける「タスク統合」と「ヒューマン統合」:Birkinshaw, Bresman & Håkanson (2000) を手がかりに
M&AのPMIでは、業務プロセスや意思決定権限、システム統合など、いわゆる「統合を進めること」自体が目的化してしまう場面が少なくありません。
しかし実務の現場では、統合を急ぐほど反発や停滞が生じ、期待した価値が生まれないケースも多く見られます。
Birkinshaw, Bresman & Håkanson (2000) は、PMIを単一の統合プロセスとして捉えるのではなく、
「タスク統合(Task Integration)」と「ヒューマン統合(Human Integration)」という二つの異なるプロセスの相互作用として整理しました。
彼らは、PMIの成否が「何をどれだけ統合したか」ではなく、二つの統合をどの順序・バランスで進めたかによって左右されることを示しています。
論文では、次のような点が指摘されています。
・タスク統合(業務・制度・権限)を急ぎすぎると、ヒューマン統合(信頼・理解・関係性)が追いつかず、価値創造が阻害される。
・ヒューマン統合を通じた相互理解や学習が、後続のタスク統合の質を左右する。
・成功するPMIでは、両者を同時に進めるのではなく、段階的に調整しながら統合が進められている。
本セッションでは、この研究内容を簡単に解説したうえで、実務の観点から「PMIをどう実装するか」を議論します。
統合スピードをどう設計すべきか、人の統合をどこまで先行させるべきか――PMIを”進めること”と”価値を生むこと”の違いを、理論と現場の両面から考えたいと思います。
議論したい論点
・PMIにおいて、タスク統合とヒューマン統合はどのような順序で進められてきたか?
・タスク統合を急いだ結果、現場でどのような問題が生じたか?
・ヒューマン統合を意図的に進めるために、実務上どんな打ち手が考えられるか?
・価値創造につながるPMIを設計するうえで、統合スピードはどう考えるべきか?
(当日の議論の流れによっては、内容が一部変更となる場合があります)
※PMALは、特にM&Aに関して、「迷いがちな問い」を共有し、参加者同士で議論を重ねることで、思考を深めることを目的とした、奇数月開催の対話型研究会です。
(PMALはもともと”Post M&A Laboratory”の略称ですが、現在はポストM&Aに限らず、M&A全般・意思決定・戦略構造を含むテーマへと対象を広げています。)
ぜひ奮ってご参加ください。